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査読への世界的プレッシャー(AAAS年会関連記事紹介)

2012年02月22日|

The Chronicle of Higher Education が"Global Pressure on Peer Review"で、今般バンクーバーで開催された米国科学振興協会(AAAS)年次会合での「査読」セッションの模様を報じている。

参加者の一人が「査読依頼が多く翻弄されている。原稿を批判しても出版されてしまう。学術誌には二流の論文が多い。どうすればよいのか」とぼやいたのに対し、パネリストが語った査読の考え方や取り組み方を紹介したもの。

(パネリストの発言内容)
●Cell Press最高責任者、Emilie Marcus氏:
・旗艦誌Cellでは11名の編集者が原稿に目を通し、受領した2,300件のうち1,500件を査読に出した(2011年)。年間の論文発表数は364件(投稿数の約15%)。
・著者候補者が査読者を示唆し、また3名までを排除することができる。
・研究者は論文発表にしのぎを削っているので、2週間査読を心がけている。
・著者が全ての原稿を著名誌へ投稿するのではなく、どのジャーナルへの投稿が見合っているのかを謙虚に考えてくれれば、査読者の負担は軽くなるだろう。
・新興国が出版率を増やす時点には、査読効率をより一層上げなければならず、査読者の世界的なプールが必要になる。
・Review-article authors間での剽窃が増えている。 

●ニューヨーク大学Langone Medical Center基礎科学副学部長・元Nature誌/Science誌編集員、Linda Miller氏:
・科学者のプライバシー保護によせる期待は弱まっている。これは論文発表前の共有を意味する。査読をよりオープンにというプレッシャーにも繋がる(通常、査読者は、論文執筆者は誰かを知っているが、逆は真ならず。読者も査読者は誰かを知らない)。
・二重盲検法(著者を特定する情報の除去)で査読し、無名の科学者や途上国の論文へのバイアスを減らせるかを実験すべきである。

●米国天文学会出版部長、Chris Biemesderfer氏:
・当学会の2誌は2011年、原稿4,864件を受領し、3,125件を受理した。正誤表を46件出したが、論文撤回は無かった。
・他誌ではなぜ撤回が増えているのか。それは、デジタルツールで簡単に悪さ(剽窃)ができ、検知もできるから。

●その他全般
・論文発表時に査読コメントも公開してはどうか。論文の科学的結論の限界が分かる。
・査読者間でコメントを共有・批評しあえばどうか。ジャーナル編集者は論文の長短所が分かる。

なお、ロンドンの非営利団体"Sense about Science"の査読に関するパンフレット"I Don't Know What to Believe."が好評を博し、10刷で50万枚を配布した。

[ニュースソース]
上述

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