どんな情報をどんな方法で管理することを指すのか。
情報管理とは、会社を経営するうえで欠かせない顧客情報や機密情報などを保護しながら、適切なタイミングで利用できるよう整理することです。
また部外者や内部からの情報漏洩を予防することでもあります。つまり、「情報を取り出しやすく整理すること」と「情報を流出させないこと」の両立こそが、情報管理にとって大切になってくるのです。
今回は、企業の情報管理のコツや情報管理の方法について簡単に解説していきます。
企業の情報管理のコツとは?
まずは、情報管理の3つのコツを確認していきましょう。
コツ1 検索しやすく、まとめること
いくら情報をしっかり守っていても、内部で必要なときに取り出せないようでは意味がありません。
検索しやすく、まとめておき、いつでも必要なときに取り出せるようにしておくことが大切なコツです。
関連キーワードを複数ひも付けておいたり、情報取得の年月日を記録するなど、あらゆる法則で取り出せるように整理しておきます。
コツ2 保護し、漏洩させない
ウイルス感染を防ぐ対策や情報漏洩対策はしっかり行なっておくのがコツです。
ウイルス感染などによって、情報が失われてしまったり、外部に漏れてしまったら、企業の信頼が失われ、企業の競争力が低下してしまいます。
ひとたび保有している情報を流出させてしまったら、一瞬にしてこれまで積み上げてきた信頼と顧客を失うことにもなりかねません。
また、開発中の新製品の情報が外部に漏れてしまうなどの失態によって、企業利益を大きく損なう可能性も考えられます。
企業の信頼と競争力を守るために、情報漏洩対策は最大限行うべきなのです。
コツ3 適切に会社組織の運営に役立てる
顧客情報には、住所やお名前だけでなく、商品を買う間隔や好み、その他にも様々なマーケティングのきっかけとなる情報が含まれているはずです。
顧客情報をしっかり管理することで、マーケティングや販売戦略に生かすことができます。
ただ情報を守るだけではなく、情報を守りながら活用方法についても考えていくのがコツでしょう。
企業は、どんな情報を管理するべき?
次に、企業は具体的にどういった情報を管理すべきかを挙げて、どんなものか見ていきましょう。
顧客から預かった個人情報
当たり前ですが、顧客から預かった情報が漏洩してしまったら、企業のブランドや信頼が大きく損なわれます。
とくに、機密性の高い情報は要注意です。たとえば、結婚相談所の登録情報が外部に漏れてしまったとします。
写真やどういった結婚相手を望んでいるのか、病歴や婚姻歴、年収までもが漏洩することになります。
また、結婚相談所に登録している、ということそれ自体を知られたくない人もいるでしょう。
どんな業種であっても、企業の姿勢として情報漏洩リスクが高い情報はがっちり守り抜くべきです。
社員の個人情報や人事に関わる情報
社員の個人情報も非常にデリケートな情報です。社内に、もし、同僚・部下・上司である本人に許可を取らずに「あいつは独身で、ここに住んでいて…」などと社外に言いふらす社員がいたら教育をしたほうが良いでしょう。
また、社員の成績や人事評価に関わる情報は特に重要です。しっかり管理し、昇進や昇給、配置換えをする際の情報として活用しましょう。
社内の機密情報
社内の情報も管理すべきものでしょう。
社内の機密には、商品の詳細情報、商品戦略、取引先リスト、その他様々なものが挙げられます。
もし、開発中のプロダクトに関する情報や入札情報などの機密情報が漏れてしまったら、大きな損失に直結します。
機密性の高い情報は、情報管理を徹底しましょう。
情報管理の方法とは?
情報管理の方法1 セキュリティシステムを導入する
セキュリティシステムを導入しましょう。社内に部外者を入れないようにする、というのも大事ですが、パソコンに関するセキュリティ意識も底上げしていきます。パソコンにウイルス対策ソフトを入れている場合は、パスワードを定期的に変更するのはもちろんですが、アップデートをするのもひつようです。こまめなメンテナンスを心がけましょう。
情報管理の方法2 情報の廃棄までのルールを決める
社内での情報の管理や廃棄のルールを定めましょう。その際、指示命令系統をはっきりさせておくことが必要です。どういった情報をどのように廃棄するのかを決めると同時に、万が一情報が漏れた場合に誰が指揮をとるのかを定めておくと、いざというときに混乱しません。情報セキュリティを専門とする部署を作っておけば、役割が明確になり、いざというときにも迅速に対応できますから、まだ専門部署がない場合は、導入を検討しましょう。
情報管理の方法3 社外団体の情報管理教育を受ける
人的なミスによって情報が漏れてしまうことも多いですから、定期的な研修を通じて教育を行う必要があります。適切な情報管理をするためには高度な知識が必要になってきますので、セキュリティを守るプロの社外団体を頼りましょう。外部の専門家から客観的なアドバイスを受けることで、最新の情報管理対策を行うことができます。
情報管理は手法も最新のものに
企業の情報をしっかり管理するためには、ふたつの注意点に留意する必要があります。
ひとつは、情報管理の対策は定期的に見直しが必須だということです。
情報を守るための対策は日々進化していますが、残念ながら、情報を盗む方の技術も同様に進化しています。
ですから、定期的に見直しをし、最新の情報セキュリティを取り入れていく必要があるのです。
ふたつ目のポイントは、社員教育の重要性です。
セキュリティソフトを最新のものにするだけでは情報管理は完璧ではありません。ちょっとした人的ミスから重要な情報が漏れてしまうケースは多々あります。
手法も最新のものにして、定期的な社員教育を行い、大切な情報をしっかり守りましょう。